【エブエブ】気づいた?小ネタ・オマージュ・裏話22選解説※ネタバレあり【エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス】

今回は映画「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の小ネタや裏話を解説していきます。
この記事は、今作のネタバレを含むためご注意ください。

大乱闘スマッシュブラザーズ

劇中後半、超極太で超強力な小指を手に入れたエヴリンが、攻撃してきた相手を1人上に飛ばすシーンの効果音はゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」のクリティカルヒット時のもので、ゲーム内ではポケモンのプリンが眠り対戦相手が吹っ飛ばされる場面などで使用されています。
また、劇中終盤でエヴリンが娘ジョイ・ワンを小指で弾き飛ばすシーンにもこの効果音が使用されていました。

オスカー像

森の中でジョイがエヴリンに近づくと、彼女が手に持つ武器が何種類にも変化するシーンがありましたが、その中には一瞬、アカデミー賞の時に授与されるオスカー像を持っているシーンがあります。

VFX

今作のVFX(視覚効果)の大半のショットは5人で構成されましたが、彼らは全員VFXのプロではなく、無料のチュートリアルサイトを利用し、独学でVFXを学んだ友人たちで結成されました。

ベーグル

今作において象徴的なものとなった”ベーグル”。劇中の様々なシーンにおいて、ベーグルもしくはそれを連想させるものが散りばめられていました。
例えば、エレベーター内で夫ウェイモンドがさした傘はベーグル柄、エヴリンとウェイモンドが一旦身を隠した会議室のテーブルには大量のベーグルが置かれており、夫ウェイモンドはそれを食べていました。
そして、エヴリンとビッグ・ノーズの戦いのシーンでは冷蔵庫が一瞬開かれますが、その中にもベーグルが冷蔵されていました。
また、国税庁のディアドラ・ボーベアドラはレシートに黒丸をしていましたが、これもラストシーンのベーグルを連想させるものになっています。

字幕

国税庁の倉庫の中でエヴリンが2つの現実の間で引き裂かれるとき、映画の字幕も断片的に見えるという工夫がされています。また、エヴリンがマルチバースを受け入れるようになると、画面のアスペクト比(縦横比)が顕著に変化する工夫もされていました。

目の意味

劇中に登場するベーグルと目玉シールは色が反転しており、ベーグルは白い円の周りに黒いリング、目玉シールは黒い円の周りに白いリングになっています。
つまり、エヴリンが弾丸を目玉シールに変えて額に貼ると、額に黒いリングを貼ったアルファバースの攻撃者たちとは正反対になるわけです。
無生物にギョロ目をつけて、家の中の生活を明るくしようとしていたのは夫ウェイモンドだったので、愛を示せという彼の訴えをエヴリンが受け入れたことになり、彼らを癒し、彼らが必要とするものを与えることによって、アルファバースの攻撃者たちを倒すことができるようにりました。

気温

岩を使ったシーンを撮影した日の気温は47.8℃あり、そのあまりの暑さによって今作のダニエル・シャイナート監督の靴が溶けてしまったようです。

タイトルの裏テーマ

今作はロマンス、ホラー/スリラー、SF、アクション、ドラマ、青春など、映画のほぼすべてのジャンルに触れており、これは映画のタイトル「Everything Everywhere All at Once」にちなんでいます。

カメオ出演

監督のダニエル・シャイナートとダニエル・クワンは今作にカメオ出演していました。
シャイナート監督は、ウィンナーフィンガー猿が通常猿に打ち勝つシーンでウィンナーフィンガー猿の1匹として登場。また劇中終盤ではエヴリンにSMプレイを執行される人物として登場していました。
一方、クワン監督はジョブ・トゥパキがベーグルを起動した後、最初に吸い込まれる男を演じていました。

振り飛ばした犬

ビッグ・ノーズがリードで犬を振り回すシーンは、VFXショットではなく、犬のぬいぐるみを振り回して撮影したシーンです。

実際の映像

エヴリンを演じた女優ミシェル・ヨーがレッドカーペットを歩くシーン。女優ミシェル・ヨーは1980年代初頭に俳優ジャッキー・チェンに見出され、自らのスタントアクションでキャリアをスタートさせました。
それは、今作の世界で描かれるキャリアと同じであり、また彼女が出演した映画『クレイジー・リッチ!』のプレミアのレッドカーペット映像など、実際のミシェル・ヨーのキャリアを記録した映像が使用されていました。
また、エヴリンの威圧的で判断力のない母親のキャラクターは、『クレイジー・リッチ!』のキャラクターと酷似しています。

エルヴィス・プレスリー

エヴリンが国税庁内部でジョイ・トゥパキと対面した時に、彼女が着ていた服装はアメリカの有名ロック歌手エルヴィス・プレスリーからインスピレーションを受けていると考えられます。

2001年宇宙の旅

ホットドッグの指を持つ猿が通常の猿に打ち勝つ人類の起源を示すシーンは、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』(1968年)の有名なオープニングシーンが元になっています。

キル・ビルvol.2

今作で映されるエヴリンのトレーニングシーンではクエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル vol.2』での主人公ザ・ブライドが中国拳法の師匠パイ・メイに武術を習うシーンのオマージュです。

ダイ・ハード

ジョイが母親のエヴリンをソファに誘うシーンでの誘い文句は『ダイ・ハード』(1988)の主人公ジョン・マクレーンの「海岸に出てきて、一緒に、少し笑おうよ…」というセリフを想起させるものになっています。

バックトゥザフューチャー

エブリンの父親が乗る電動車椅子は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985年)に登場するデロリアンをモデルにした作りになっており、彼の車椅子の背面にはデロリアン同様に家庭ごみを燃料として発電する超小型の核融合炉”ミスター・フュージョン”がありました。

マトリックス

今作では主演キアヌ・リーブスの映画『マトリックス』(1999年)のオマージュが随所に見られました。
マトリックスで主人公ネオがスキルをダウンロードするように、エヴリンは別宇宙の自分のスキルにアクセスすることができます。
また、アルファチームが別宇宙からウェイモンドとエヴリンに指示を出したり、エヴリンがディアドラに追われるシーンでの、しゃがんで電話をしながらデスクパーテーションからデスクパーテーションへ移動している様子。さらには、エヴリンが初めて武術を披露するシーンではディアドラの動きがスローモーションになり歴然とした力の差が表現されていましたが、これも映画『マトリックス』でのネオvsスミスのバトルシーンを想起させられます。

花様年華

映画スターに扮したエヴリンがウェイモンドと会話するシーンでは、台詞、ストーリー、撮影、カラーグレーディング、スローモーションのぎこちなさ、服装などが、ウォン・カーウァイ作品、特に『花様年華』(2000)のオマージュとなっていました。ちなみにウェイモンドを演じたキー・ホイ・クァンは『花様年華』の続編にあたる『2046』(2004)でウォン・カーウァイ監督の助監督を務めています。

レミーのおいしいレストラン

劇中、別宇宙にてアライグマを頭に乗せ操られているシェフが登場しますが、これはピクサーアニメーション映画「レミーのおいしいレストラン」のオマージュだと考えられます。

グーニーズ

キー・ホイ・クァンが演じたウェイモンドが持っていたショルダーバックは、彼が子役の時にデータ役として出演していた1985年映画『グーニーズ』にて登場したガジェットベルトに酷似しています。

銀河ヒッチハイク・ガイド

映画の冒頭、棚の上にある洗濯物を取ろうとするシーンがありますが、その洗濯物のチケット番号は「42」。これは、映画『銀河ヒッチハイク・ガイド』で「42は人生、宇宙、そしてすべてに関する究極の疑問の答え」として言及されている有名な数字です。

パプリカ

今作の監督ダニエルズは日本のアニメーション映画「パプリカ」からもインスピレーションを受けたと語っています。
劇中中盤、力尽きたエブリンが倒れたところで映画は一旦終わり、今作の監督”ダニエルズ”の名前が画面に映し出されエンドロールとなります。映画スターの世界線のエブリンはふと我に返りますが、他の観客は拍手喝采。
一方で、今敏監督作「パプリカ」劇中終盤では粉川刑事が「夢見る子供たち」という映画を見にいくシーンがあります。今敏監督の次回作は「夢見る機械」の予定でしたが、完成に至る前に今敏監督は残念ながら亡くなられました。このように両作には、自身の作品内に自身の作品を挿入させるという共通点がありました。

最後に・・・

Youtubeでは感想動画もアップしてますのでぜひご覧ください。

SF/ファンタジー 小ネタ 小ネタ
サイをフォローする
プロフィール
サイ

「SYK」と書いてサイと読みます!
SF、ホラー、サスペンス、胸糞系が主食/「エンタメに生きる」がモットーです/普段はYoutubeでMCUやスターウォーズ、その他映画の最新情報や考察、感想、復習、小ネタ動画をupしています!チャンネル登録者数5万人突破

サイをフォローする
SYK CHANNEL Mark2

コメント

タイトルとURLをコピーしました